Loading

ブログ

【事例】不貞行為をやめさせたいというご相談

相談者 40代後半女性

40代女性から旦那様の不貞行為に関するご相談を受けました

具体的な相談内容は以下のとおりです。

■相談前

私の夫は私の10歳年下であり、性格的に軽い部分があり、結婚する前は頻繁に浮気をしていました。
ですが、結婚してからは女癖の悪さは鳴りを潜め、真剣に私のことだけを愛してくれていたように思いました。

しかし、結婚してから数年目に長男が生まれてからというもの、不貞行為を始めるようになってしまったのです。

あまり真剣にそのことを隠すつもりがないのか、ただただ注意力がないのかは分かりませんが、見知らぬ女性と映っている写真もあります。また、メールでやり取りしている様子もありました(証拠として押さえています)。

不貞行為・浮気に関して夫に直接話を聞いたこともありますが、「子どもができると、女じゃなくて母親になるからね」と分かるような、分からないようなことを言っていました。

ただ、とにかく私が嫌ですし、子どもも可哀そうなので、口約束ですが「不貞行為はしないし、仕事以外の場面で他の女性と二人で会うようなことはしない」という取り決めをしました。

それから3年くらいは約束を守っていましたが、再び不貞行為をするようになりました。
率直に言って内心予想していた事ではありますが、本当にそうなってしまったのはショックでした。

それでもしばらくは我慢していましたが、数か月ほど前にある女性と数日間の海外旅行に行き、100万円ほど使われてしまいました。
我が子のために貯金していたお金の一部だったので本当にショックでした。
もちろん、「これは子どものためのお金である」という事は夫も認識していたはずです。

妙な言い方ですが、不貞行為さえしなければ良い父親ですし、子どもも寧ろ私よりも夫に懐いているくらいです。
ですから、夫の子どもへの愛情も本物だと思っていたのですが、どうやらそうでもなかったようで悲しくなりました。

正直なところ「不貞行為をしていようがいまいが、一生なんとなく誤魔化しながら生活すればいいか」と思っていましたが、これ以上何かあってからでは遅いと思い、これを機に弁護士に相談することにしました。

ですが、離婚はしたくないと思っています。
我が子がまだ小さいおかげか、父親の不貞行為には全く気付いていないようですから。
女性との旅行のために数日家を空けることがたまにありますが、私が何か言うまでもなく「お父さんのお仕事は忙しいんだね~」と呟いていますので、あえて真実を知らせる必要はないと感じています。

また、私自身夫への愛情もまだありますので、とにかく
「不貞行為を二度としないようにする。離婚はしない」
という方向に持っていければと思い、弁護士に相談しました。

※これらの内容は個人を特定できないよう、
相談者の承諾を得て編集し載せております。
======

■相談後

まず、私のような状況で「離婚はしたくない」などという希望を出して快く引き受けてくださるのかどうか不安でした。

ですが、それについて弁護士さんは
「客観的に考えて離婚なさりたくないと思う方もいるであろう状態だと感じますし、
何より依頼者様のご意向が第一ですので」
と言ってくださいました。

どのように話を進めていくのか全く想像がつきませんでしたが、
まずは「私と夫の相談」を基本にしていくという事になりました。
先ほども言いましたが、夫は不貞行為さえなければ、ただの「軽い性格の人間」ですし、
時間がある時であれば、話を聞いてくれます。もちろん暴力などは一切ありません。

そして、「不貞行為・浮気をするな」というこちらの意思を繰り返しはっきり伝えました。
ただ、それもあまり意味がありませんでした。
女性との大きな旅行などはしなくなりましたが、依然として朝帰りは多いままでした。

そして、その間の証拠(メールなど)もきちんと押さえておきました。
弁護士さんにも「できる限り証拠を集めるようにしてください」と言われていたので、それに従っていた形です。

でも、私からすると正直なところ
「もう弁護士さんにサポートしてもらっているからね。
どうなっても知らないからね」と早々に伝えたほうが良いかと思っていました。

ですが、弁護士さん曰く
「弁護士が関わっているということを無暗に伝えないほうが良いです。
タイミングが重要です」とのことでした。
確かにいきなり「弁護士さんに相談したから」と言うと、
相手が身構えてしまうかもしれませんし、「じゃあ離婚してやる!」と怒ってしまうかもしれません。
私の夫は能天気ですので、そういう展開にはならないような気がしますが、あまり油断しないほうが良いはずですよね。

私もとにかく離婚はしたくなかったので、
弁護士の介入を知らせるタイミングについては弁護士さんと綿密に相談しつつ決めました。
ただ、私には細かい事は分からないので、基本的には弁護士さんにお任せしていました。

あとは、とにかく夫の前で私が「弁護士が……」などと口を滑らせないように注意していました。

そして、さらなる証拠がある程度集まった時期に、
夫に弁護士の名刺を見せました。それからすぐのタイミングで弁護士が関わっていることを正式に通知しました。

これでさすがに夫も懲りたのか、
「もう絶対他の女性と関わったりはしない」と言いました。
ですが、私も完全に信じられるような心境ではありませんし、
ちゃんと念書を作り提出しました。

それからは夫も深く反省したのか、
仕事が終わると即家に帰ってくるようになりました。
今では毎晩我が家で夕飯を食べています。
また、土日は息子と遊んだり、家族で一緒にお出かけしたりするようになりました。
さすがに念書も作りましたしもう大丈夫だと思いますが、甘やかさずに、仲良く生活できれば良いと思っています。
最近の夫の行いに問題はありませんので、私ももう怒っていません。

ちなみに「小遣いを減らして、そこから100万円を返したい。それから、今まで俺が無駄遣いしてきたぶんも」と言ってくれたので、そのようにしています。

また、「話の流れ次第では、我が子も夫の行動を知ることになるかもしれない」と覚悟していました。
ですが、そういった事は全くなかったので嬉しいです。

※これらの内容は個人を特定できないよう、
相談者の承諾を得て編集し載せております。

■弁護士からのコメント

依頼者様に、不貞行為・浮気の証拠集めをしていただきましたが、積極的に行動していただけたので私としても助かりました。
細かなレシート等でもできる限り集めてもらうことができました。
私にご相談くださる前もある程度証拠集めは行っておられたようですが、そのとき以上に尽力していただくようお願いしました。

また、依頼者様のおっしゃるとおり、「弁護士が関わっている」という事実を伝えるタイミングがおかしいと状況が悪くなってしまう恐れがあります。そのため、本件においても依頼者様と頻繁に相談し、ここぞという場面を見計らいました。

ちなみに本件の依頼者様の場合は「離婚はしない」という意思が固まっておりました。
しかし、「離婚をするかどうか迷っている」という状態で弁護士に相談すると、いつの間にか「離婚をする」という方向にお気持ちが流れていってしまう恐れがあるので気を付けてください。

ただ、もちろん私は安易に離婚を勧めるようなことはございませんのでご安心ください。

関連記事

  1. 【事例】算出が難しい婚姻費用に関するご相談
  2. 【事例】高すぎる慰謝料を下げるためのご相談と解決
  3. 【事例】児童相談所が関わる家庭内暴力問題・離婚問題の解決
  4. 【事例】離婚に関する協議が進行せずお困りの方から相談をいただきま…
  5. 【事例】奥様にお子さんを連れ去られた男性からの相談
  6. 【事例】不貞行為に対して慰謝料を請求された男性からのご相談を受け…
  7. 【事例】障害年金を理由に働かない妻との離婚問題の解決
PAGE TOP